引っかかっちゃった、がん検診 #3
いよいよ、精密検査へGO!
卵巣がんではないことは、MRIで診断された。
ひとまず、ホッとしたものの、医師の「手術するかもしれないよ」という言葉に、超ビビッて眠れない日々を過ごしている。
気にしないようにしていても、ベッドに横になると「私は、がんなのか?」という疑念がわいて、深夜まで婦人科系のがんの情報を、インターネットで検索してしまい寝不足の日が続いている。これがまた、怖い情報ばっかりでてくるんだなぁ~。
さて、いよいよ精密検査だ。
ポツンと一軒家のような病院
おかみが、チョイスした病院は地元で唯一がん治療ができる病院で、受診をするのは初めてだ。
その病院は、戦前は結核療養所だったらしく、人里離れた場所にある。
もちろん、利便性が悪く。ほとんどの人が、自家用車で通院をしているため、広大な駐車場がある。
病院版「ポツンと一軒家」だ。
こんな山の中で、高度医療が受けられるんだ。
玄関を開けると、都会の「がん診療連携拠点病院」と何ら変わりない風景が広がっている。
むしろ、広域にがん治療を必要としている患者を集めているためか、「治る・改善する」期待値の高まりが集合しているかのように、活気がありにぎやかだ。
紹介状の中身
初診の受付窓口で、ファイルを渡され産婦人科に案内された。
ファイルを見ると、封を切った紹介状が入っている。
産婦人科の受付に紹介状を渡す前に、ちょっとのぞき見。
MRIの画像所見もあった。
病名4つぐらい書いてあったが、がんとは書いていない。
リンパ節腫大もない。
ひとまず、万が一がんであっても初期の可能性が出てきた。
その他、検診からの一連の検査を行った事が簡潔に書いてある。
その中で、気になる記載があった。
「ポリープがあることを、本人が気づいていたが長期間放置していた」
長期間放置ですって!!
なんという、書き方をするんだ!
忙しくて、病院に行く暇がなかったんだよ!
ポリープは、ほぼ悪性の可能性はまれだ。
そうゆう根拠で、今から治療しようとしてんだよっ!!
もう! 腹が立つなぁ!!
のぞき見するんじゃなかったな。
MRI画像所見だけ、スマホで写真を撮った。
自分の検査結果だから、かまわないだろう。所見は、後でゆっくり読むことにする。
いよいよ、診察
産婦人科の受付を済ませ、研修医のような若い女医さんに問診をしていただき、待合室で待つ。
待合室のモニターに、40分待ちと表示されている。
MRI画像所見を読みながら、わからない部分をネット検索をしていたら、あっという間に40分経過した。
診察室に入る。
担当医の先生は、おかみと同世代ぐらいの男性。
やせ型で話し方がチャラっとしてて、緊張せずにしゃべれる雰囲気がある。
「よろしく、がん検診からの紹介だね」
「グレーな判定だったから、もう少し詳しく検査するんだけど、まずはポリープとっちゃお。隣に、どうぞ~」
えっ、ポリープとるって、どーゆーこと?
「いやいや、いきなりですか?」
驚くおかみに、とまどう担当医。
おかみが、動揺するには訳を担当医に説明した。
ポリープができたのは3回目で、今回のように内診のついででポリープをねじり取った後、大出血で大変な目に遭ったことがある。
「じゃ、なるべく出血しないようにするから。さあさあ、隣の部屋にどうぞ~」
ぐるっと、担当医に丸め込まれ、しぶしぶ内診に横になる。
子宮がちぎれる
「ポリープ大きいけど、大丈夫だよ~」
って、担当医はなぐさめの言葉をいい、処置を始めたが、全く大丈夫ではなかった。
「ちょっと痛いよ~」
と言う言葉と共に、ポリープが引っ張られる感じがした。
そうこうしているうちに、足元でゴソゴソ器具を動かす音がしたと思ったら、
子宮がちぎれるってくらいの勢いで、ポリープが引っ張られねじり取られる痛みが、身体をつらぬく。
結果は、二週間後
あぁ~、やっと終わった。
フラフラしながら、診察室にもどる。
机の上に、瓶に入った透明の物体がある。
「ポリープが悪性の可能性は低いけど、念のため検査に出すよ」
「ポリープ見る?」
一応、ねじり取られたポリープを見た。
透き通ったような白い肉片が、水のようなものに入れられた瓶に浮かんでいる。
キレイ。
これは、悪性じゃないな。
「次回は、結果を伝えるのと検査をするから、二週間後に予約を取ってね」
「それと、出血を最小限に抑えるために、ポリープの根本を青い糸で縛っているよ。数日後に、根元が壊死して糸と一緒に肉が排出されるかもしれないからね」
はぁ~。頭がクラクラしてきた。
謎の「結果+E+P」
フラフラしながら、診察室を出て看護師から予約表を受け取った。
予約表を見ると、次回の診察日の横に「結果+E+P」って書いてある。
どうゆう意味だ。
看護師を呼び止めて、「予約表の、結果+E+Pって何ですか?」と質問した。
「検査結果を伝えることと、追加で検査があるということですよ」
と答えが返ってくる。
「えっ、どんな検査ですか?それって痛いのですか?」
って、質問したら、「ちょっと、気持ち悪い人もいるみたいです~」って、看護師さんが後ずさりをして去っていった。
+E+Pって、どんな検査だ。
Eは、エコー検査か?
Pは、何だ?
謎だ!
看護師さんのあの様子。痛い検査に違いない。
二週間後が、怖い。
つづく